<ドメーヌ オーリオル> アンフリュアンス ナチュレル=Domaines Auriol= Influences Naturelles

最初にお断りしなければいけませんが、当店では現在流行りつつあるいわゆる「ナチュール系」のワインは極力おかないようにしています。一方世間では残念なことに混同されていますが、有機栽培のワインオーガニックやビオディナミなど積極的に採用しています。

何が違うのかわからない！と言う方がほとんどでしょうが、醸造まで自然派を謳うばかりに放置しすぎてコントロールもままならず、欠陥香が出ているものがあるのもナチュール系。ビオ、ビオディナミはあくまで栽培時の農薬使用を制限し自然循環を考え、ブドウ本来の味を楽しむ味を目指し、ピュアで清潔なワインを保つために、醸造でクリンネスと最低限の管理をきちっと行っている生産者。この前者後者の差は雲泥の差、私から見れば正反対の位置にあるようなものです。

この辺の話は長くなるので、ここではこれぐらいにして、ちょっとややこしいのですが、この作品は上記前者と後者の中間とでも言うべきところでしょうか。決して不潔と言いたいわけでは無いのですが野性味に溢れてナチュール系のようなワイルドなブドウの風味を楽しむことができます。栽培はビオディナミの認証も取っていますし、この道で栽培、醸造を２０年以上続けてきたクロードさんがコントロールしているので風味はワイルドですが欠陥香がするわけではありません。赤黒系ベリーの果実味を中心に、干しブドウ、ハーブ、スパイス等の香味。複雑でブドウ由来の甘み、旨味、飲みごたえなどあらゆる要素を詰め込んだ傑作です。

まぁどうしても流行っていますので、ナチュール系のワインが欲しいと言うお客様や飲食店のために取ったものです。個人的には普段から飲むタイプでは無いですが、肉料理と大きなグラスで楽しむにはこれほど表現豊かで官能的な味わいもないので、今度自宅で大き目のグラスで楽しもうと考えています。
ビオディナミ栽培には欠かせない月の満ち欠けを描いたおしゃれなエチケットも、洗練されて素敵ですよね！